高屋奈月「星は歌う」(4)
ちょっと影がある高校生達が、それでも前向きにサークル活動に恋愛にと、素敵な高校生活を送る物語。
1巻を読んだときはそうでもなかったんですが、巻数を重ねるごとに加速度的に面白くなってきました。というのも、聖のキャラが好きすぎます。毒舌お嬢様。ほかのキャラも濃いですが、別格です。今巻のカバーですし、すごく嬉しい。
お話自体はまっとうな少女漫画らしい恋愛模様が描かれているんですが、出てくるキャラが微妙にまっとうじゃないのが際立てて面白い理由かも。
何せ主人公が
意地悪言われると安心する・・・
とか、笑顔でいいますからね。何このドM宣言。このコマすごくほのぼのと描かれてるんですが、発言内容がおかしいです。おかしいですが、わかります。意地悪言われないと不安ですよね。いじられたいというか。
変態!?
あたし変態!?
と、別なシーンでモノローグが入るんですが、ええ、立派な変態さんです。変態は誉め言葉です。
今巻はサクヤと千広のウブコントにニヤニヤさせられっぱなしでした。ああ、私も千広が意地悪言ってくれると嬉しいことに気づきました。嫌だなこんなシンクロ。そして千広がスプーン舐めるシーンがエロい・・・。舐めてるの男なのに・・・。ほかにも最後のほうの花火大会の話が出るシーンで、千広の表情が見えなくなる演出とか、もう作者さんの思惑通りに嵌められてしまいました。ニヤニヤが止まりません。
ユーリにしても千広にしても真面目に恋愛をやっていて、そちらでニヤニヤできる一方で、随所随所に流れる聖の“毒”がたまらなく面白いです。というか毒吐くとかそういうレベルじゃないくらいひどいです。泣いている幼馴染のところに駆けよって、
そんなに泣かないでよ
鬱陶しいから
・・・ひどいわ。鬼すぎる。もっと言って欲しい。
そんなわけで、次巻も聖がどれだけひどいことを言ってくれるか、非常に楽しみです。
- 作者: 高屋奈月
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2009/01/19
- メディア: コミック
- 購入: 1人 クリック: 4回
- この商品を含むブログ (43件) を見る