桂明日香「花やしきの住人達」(3)完結

女子寮に男1人で住むことになってしまった桜安芸。入寮初日から女子に追っかけまわされたり、かわいい女の子・れんげに告白されたりなんかして、これから先、俺はいったいどうなっちゃうの?




・・・みたいな作品ではありません。



正直、女子寮なんてただのアイテムです。かわいいヒロインも女の子に囲まれる主人公さえも、恐らく双子の姉弟・あやめと杜若のトラウマと現在を描くための脇役だったのだろう、と読み終えて思いました。重い話・・・全然OKです。2巻に収録されている8,9話が第1話目のネームのリテイクのようですし、女子寮だの女子高生だのといった余計なキーワードを取っ払って、本当に作者さんが描きたかった作品を見てみたかったです。



とは言っても百合×近親×女装×メガネ×淡白男子と私の好きなキーワードが並んでたり。それでいて安芸に自然にベッタリしてくるあやめにニヤニヤが止まりません。こういうストレートなラブい行為に弱いです。というか

俺の部屋・・・来るか?

とか

俺達って付き合ってんの?

とか、それってヒロインのセリフじゃない?みたいなセリフを安芸くんは言ってのけてくれます。寮の女子はおろか、ヒロインとは最初からくっつく気はないし、それって仮にも少年誌の主人公としてはどうなのよ?みたいな。でも私が好きなのはそういうところだったり。本編とは関係ないですが、あとがきも素敵です。というか字が潰れてて全然読めませんでした・・・。




この巻で完結・・・。まだ全然あやめと杜若の傷は癒えていません。安芸の父親の母親探しだってまだまだです。もう少し、花やしきの住人達を見ていたかったです。次回作に期待しています。


というかエロFに戻ってきて、女子高生がクラスの女子を強姦するような素敵な作品をまた描いて欲しいです。ダメですか。ダメですね(私が)